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海外フィールドワーク報告2025:バングラデシュ


人文社会学部国際文化学科の展開科目「海外フィールドワークA(バングラデシュ)」では、2025年8月20日~30日の渡航日程でバングラデシュ人民共和国の南西部に位置するジョソール県での現地調査を行いました。
渡航の主たる目的はバングラデシュの地下水砒素(ヒソ)汚染問題に関する調査でしたが、それに加えて、首都のダッカにある私立大学のAmerican International University - Bangladesh (AIUB)への訪問ならびに学生間交流や、バングラデシュ?インド国境の散策なども行いました。また、地下水砒素汚染問題に関する調査を行う過程で、日本の市民社会組織である応用地質研究会が実施する中学校での水教育事業の見学や同団体の代替水源訪問への同行もできたため、充実した内容となりました。なお、ジョソール県での現地調査に際しては、現地NGOであるAsia Arsenic Networkにご協力いただきました。地下水砒素汚染地域での調査や現地学生との交流では、慣れない環境の中でも英語を用いて積極的に話を聞きに行き、メモを取る学生の姿が見られました。また、調査後には、教員からの指示がなくとも学生が自主的に集まり、調査データをまとめていました。
この経験が、学生の調査能力の向上に寄与するとともに、異文化理解や多文化共生、そして国際協力への理解の醸成に繋がることを期待しています。(担当教員:山田翔太)

AIUBでの交流会後の記念写真

AIUBでの交流会後の記念写真(前列左2人目から:岩井さん、森川さん、石川さん、松田さん、長谷部さん、山田講師)

Asia Arsenic Networkでの砒素対策についてのレクチャー

Asia Arsenic Networkでの砒素対策についてのレクチャー

村の女性への聞き取りの様子

村の女性への聞き取りの様子

【参加学生の感想】

※学年?五十音順に掲載

石川陽葉莉さん(国際文化学科?1年)

私はこのバングラデシュでの経験を通して、特に事前学習と現実の状況とのギャップの大きさに強い驚きを覚えました。文献で得られる情報だけでなく、実際に現地調査を行うことで新たな視点が得られました。開発援助は一見善意に基づく行為であっても、例えば無料で提供することが当たり前になると、人々が自ら活路を見出す力を弱めてしまう危険性があることを知り、とても考えさせられました。
また、私たちが「こうすればもっと良くなるはず」と考える提案が、現地の人々にとっては必ずしも優先的に解決してほしい問題ではなく、むしろ日常生活に直結する身近な課題の方が切実であるという現実にも気づかされました。
今回の経験は、私自身にとって「援助とは何か」を深く考えさせられるきっかけとなり、今後も多角的に知識を広げながら、自分にできることを模索し続けたいと思いました。

Asia Arsenic Networkの職員との記念撮影

Asia Arsenic Networkの職員との記念撮影

岩井佑季さん(国際文化学科?1年)

今回のフィールドワークで私が最もバングラデシュという国の雰囲気を表していると感じたのは首都ダッカ中心部の道路です。たくさんの自動車やバイク、1台1台カラフルに装飾されたリキシャと呼ばれる自転車のような乗り物が窓から手を伸ばせば触れることができるほど近い距離で走っていました。
驚きだったのは車線や信号そして横断歩道がどこにもないことです。車両は隙間ができれば進む、あるいは他の車両をどかして進むといったように走行するためクラクションが鳴り響くのは日常で、交差点では事故が起きないのが不思議なほど、進行方向がバラバラの車両と躊躇なく道路を横断する人々が混ざり合っていました。
また、露店が立ち並ぶ道路はとても賑やかで、裸足で遊ぶ子どもたち?綺麗な服を着た男女?物乞いをする親子などいろいろな人に出会い、活気と格差を感じたのを覚えています。
日本とは全く違う道路の様子に衝撃を受けるとともに、バングラデシュが人口増加?発展の真っただ中にある国であることを実感しました。

ダッカの街を走るリキシャ

ダッカの街を走るリキシャ

松田咲優さん(国際文化学科?2年)

私は今年の夏休みに海外フィールドワークAという授業の一環でバングラデシュへ行ってきました。調査のテーマは農村地帯の飲料水問題と、それに取り組んでいるNGOの活動です。
現地では砒素に汚染された地下水を濾過して安全な飲料水にする装置の見学に行ったり、それらの装置を利用している現地の住民の方へ装置の利用や維持管理に関するインタビューを行ったりしました。調査の結果、事前学習で学んだこととは異なる事実を発見したりすることもでき、非常に興味深かったです。今回は現地で実際の関係者の生の声を多く聞くことができたお陰で、とても有意義な調査活動を行うことができました。
またバングラデシュは食事も美味しく人も親切で、現地で過ごした10日間はとても楽しく充実した特別な体験となりました。
私は国際協力や国際開発といった分野に関心があるので、このフィールドワークで得た学びをぜひ今後の大学での勉強にも生かしていきたいです。

訪問した農村の学校での写真

訪問した農村の学校での写真

森川結子さん(国際文化学科?2年)

私がフィールドワークの前にバングラデシュに対して抱いていた印象は、「ザ発展途上国」でした。授業で事前学習をする中でも、バングラデシュに対する貧困、環境汚染などの印象は強まっていきました。だからこそ渡航前はワクワクと同時に大きな不安も抱えていました。
しかし、実際に現地を訪れ、現地の人々と直接関わっていくうちにその印象は大きく変わりました。たしかに先進国である日本と比べると、生活は貧しく不便が多い生活を送っていることは事実でした。
しかし私は、それでもバングラデシュで暮らす人々は自分たちなりの幸せを見つけて生きているように感じました。今回現地を訪れることが出来たからこそ、日本で暮らしているだけでは分からない価値観の違いに触れることが出来ました。これは日本でどれだけ勉強しても得られないものだと思います。
たくさんの初めてとたくさんの人との出会い、たくさんの学びが得られた10日間は私にとって宝物です。

村での聞き取りの様子

村での聞き取りの様子

長谷部愛さん(現代社会学科?3年)

私は国際文化学科の学生ではありませんが、地方創生や社会問題について学ぶなかで他国の社会課題について関心を持ったため、この海外フィールドワークに参加しました。
この授業では、バングラデシュ国内で砒素汚染によって地下水が使用できない地域を訪れ、安全な水源が機能しているかを調査しました。農村地域では、国や行政による水道事業ではなく村単位で水源を管理しています。そのため、コミュニティ間の結束、管理組合の有無によって安全な水の供給状況に大きな差が生じます。
私はこの調査を通じて、地域に合わせた支援策や運営方法を考える重要性を学びました。実際に現地で調査をしてみると、村によって水源管理の方法や住民の意識に違いがありました。
また、一見水問題と無関係に思える村の光景からも、課題解決のヒントが得られると感じました。こうした体験を通じて、私が今まで学んできた社会学をより実践的に捉える力が養われたと思います。
今回のフィールドワークで得た学びを活かし、日本や世界各国の地域課題や多文化共生について理解を深めていきたいです。

Asia Arsenic Networkの職員とのセルフィ―

Asia Arsenic Networkの職員とのセルフィ―